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東日本大震災に伴い全国に避難されている方々のための地域情報サイト

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東海への広域避難の現状と課題を学び、支え、考える。

コープあいちの向井です。今回は、愛知県小牧市と岐阜県内の支援団体のネットワークの様子を紹介します。

(小牧市)「ボランティア勉強会第二弾」と「ふれあいひろば小牧」

1月17日(日)、愛知県の小牧市社会福祉協議会主催で、「東日本大震災『故郷を離れて』〜4年10ヶ月の想い〜」と題してボランティア勉強会が開かれました。「ボランティア活動の意義や必要性について理解を深め」「活動を続けることのモチベーションを高め、ボランティア活動の活性化を目的」に年3回開催されている勉強会の第二弾です。会場いっぱいに80名近くのボランティアが参加しました。

愛知県被災者支援センターから「愛知県への避難と支援の現状」が報告された後、いわき市から避難した吉田拓也さんからは「3.11 あの時の福島〜愛知への県外避難、そして今」として、アースデイいわきの復興イベントを通していわき市の素晴らしさを伝えていることが熱く語られました。原発事故により避難するまでの刻一刻を伝える情報のやり取りが印象的でした。栃木県から避難した井川景子さんからは「あのとき、小牧の人に支えられてなんとか元気にやっています」として、小牧のボランティアさんの言葉でどんなに励まされたか。また、原発事故から避難した想いを綴った「愛する土地を離れて」が県下の学校の図書館に置かれていることなどが紹介されました。

2月28日に小牧市社協のある「総合福祉施設ふれあいセンター」で、避難の理由に関係なくだれでも参加できる「ふれあいひろば小牧」第10回目が開かれることも紹介されました。名古屋めしづくりにチャレンジしながらわいわいがやがや交流するとのこと。ひろばは年4回開かれ、同市に避難した方を中心に、婦人奉仕団、マーブルの会、ココボラ(高校生のボランティア)、コープあいちと小牧市社会福祉協議会による実行委員会のつながりが定着してきています。

避難生活の課題が、子どもの様子、仕事の変化、家庭の悩み、高齢家族の介護など日常生活に現れるようになっています。小牧市のように社会福祉協議会が市民(ボランティア)の理解を高め、避難者の居場所となり、各団体のつながりを支えていることはとても心強いと感じました。

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311県外避難者について考えよう in ぎふ

1月15日(金)岐阜県の支援団体が集まり、2月28日(日)岐阜市内で開催される「311県外避難者について考えよう in ぎふ」の打合せが行われました。
イベント案内HP:311県外避難者について考えよう in ぎふ

前半部分の「避難者の現状や支援について知ろう!」では、岐阜キッズな(絆)支援室さん実施の無償塾(寺子屋)に参加しているお子さんの作文朗読があります。今回の打合せで、子どもたちが練習しているウクレレの演奏もしていただくことが決まりました。参加者も一緒に歌える曲を選び、会場全体での合唱となることが期待されます。避難・移住者の方の現状のお話、コープぎふのクラブで避難者の組合員さんがしている活動のお話もあり、様々な方の現状を伺うことができそうです。

後半部分の「できることを考えよう!」では、今後の支援に向けて横の繋がりを作るためのグループディスカッションがされる予定です。「1回の意見交換で終わりでなく、今後に繋がるようにするにはどうすればよいか」「5年・10年先について皆で考える必要があるのでは」「避難者の生の声をもっと知ってもらいたい」「地域毎の核となる支援団体と避難者を繋げたい」など、打合せに参加された団体から活発な意見が沢山でていました。

岐阜県では、支援団体に属する個々の繋がりがあっても一つのネットワークにはなっていません。今回の企画では、岐阜県内の様々な支援団体が企画運営に関わっており、これを機に団体同士の繋がりも深まることが期待されます。現在、参加者の募集がされていますので、ご都合のつく方は是非ご参加ください。

このような避難先の支援ネットワークは必須ですが、最近は県外に避難している方と避難元都道府県との関わりの大切さを感じます。

現在、東海4県には(各県発表では)10都県から約2600人が避難しています。多い順に、福島県1578人、宮城県464人、岩手県206人、茨城県162人、千葉県57人、東京都35人、埼玉県29人、栃木県24人、神奈川県18人、青森県6人です。このほか、33名は内訳が発表されていません(注1)。

愛知の事例ですが、このうち県外避難者支援の職員が(交流会等に)来られたのは岩手・宮城・福島の3県です(注2)。7都県と(例えば茨城県からは4県にそれぞれ20名〜60名が避難されているのですが)県外避難者との意識的なつながりは見られません。

自然災害の規模や避難者数によらず、また原発事故であればなおさら、県外避難せざるをえない県民への情報提供や避難後の生活見通しの把握はされるべきではないでしょうか。現在の登録情報で可能なことです。今後に向けては、各都道府県(市町村)の受入被災者登録制度を共通のものとすること、行政サービスを受けるための住民票移動と災害時の被災・避難による居住地移動を双方把握できる制度を整備することも必要です。東日本大震災から5年目を迎える今、「被災・避難された方々の経験に真摯に学ぶ」ことの一つとして、考える次第です。

(注1)三重県:435人。岩手県115人、宮城県51人、福島県176人、茨城県60人、その他33人。(昨年12月31日現在)
岐阜県:270人。岩手県2人、宮城県50人、福島県183人、茨城県20人、千葉県6人、栃木県6人、東京都3人(昨年10月31日現在)
愛知県:1071人。青森県6人、岩手県56人、宮城県181人、福島県650人、茨城県46人、栃木県15人、埼玉県29人、千葉県40人、東京都30人、神奈川県18人(昨年12月31日現在)
静岡県:836人。岩手県33人、宮城県182人、福島県569人、茨城県36人、栃木県3人、千葉県11人、東京都2人(今年1月4日現在)

(注2)岩手・宮城から避難されている方の「気軽にお茶飲み交流会」には、岩手県と宮城県の県外避難者支援の職員が参加しています。いわき市から避難している方による「いわき市交流会」にはいわき市から参加されました。